集団指導塾の料金はどれくらい？向いている子どもの特徴も解説！

「子どもの成績が心配」「受験に向けてそろそろ準備したほうが良いかも」とお考えの親御さんに共通のお悩みといえば「費用」ではないでしょうか。費用が大きくなればなるほど家計に与える負担も大きくなるので、そう簡単には決断できませんよね。

この記事では、塾の中でも比較的リーズナブルな印象を持たれることが多い「集団指導塾」について、料金の内訳や向いている子どもの特徴を中心に解説していきます。

集団指導塾の料金内訳

塾に通うことで発生する費用は「授業料」だけではありません。それ以外にもいくつか費用が発生する項目があります。ひとつずつ見ていきましょう。

模試・特別講座の費用

任意参加制ではあるものの、多くの塾ではカリキュラムの一部として夏期・冬期講習や模試を開講していることが一般的です。費用は塾によってさまざまですが、例えば高校生向けの受験対策を目的とした夏期講習の場合、1講座（科目）あたり1〜3万円程度で設定されているケースが多数。実際には受験する大学や対策したい箇所に応じて複数の講座を組み合わせて受講するため、20万円程*かかることが想定されます。

教室維持費

広い教室を使用して一斉授業を行う集団指導塾では、施設の維持にかかる清掃費や家賃、光熱費が発生するため、利用する家庭に対し、授業料と合わせて「教室維持費」などの形式で負担をお願いしています。
とはいえそこまで大きな負担額ではなく、数千円程度が大体の相場です。

教材費

教材費（テキスト代）は授業料に組み込まれていることがほとんどですが、なかには別途徴収する塾もあるため事前に確認しておきましょう。教材費（テキスト代）は1科目あたり5,000円程度で設定されており、入会のタイミングで入会金とともに支払うケースが一般的です。

集団指導塾の料金は高い？

集団指導塾の授業料は、週に2回授業を受けるとして月額で2万円前後、年間で24万円前後が相場です。
この費用が高いかどうか判断するために、文部科学省が行なった「平成30年度子供の学習費調査」の結果も見てみましょう。

学校外での学習への支出額

多くの家庭で概ね、年間20〜30万円前後の費用をかけるのが一般的です。学年が上がるごとに学習の質・量を高める必要があるため、結果的に平均支出額が増えていることが読み取れます。
この数値は先ほど確認した集団指導塾の費用に比較的近く、よって集団指導塾の料金は**「平均的」**と言うことができるでしょう。

個別指導塾・家庭教師の授業料相場と比較

上記は集団指導塾だけでなく、個別指導塾も含めた全体の平均です。そのため、集団指導塾と個別指導塾の料金にどれくらいの差があるか分かりません。そこで、比較のためにそれぞれの相場も確認しておきます。

▼小学生
個別指導塾：2.2万円〜（週1回）5,500円前後/1回
集団指導塾：1.5万円〜（週2回）1,800円前後/1回

▼中学生
個別指導塾：2.2万円〜（週1回）5,500円前後/1回
集団指導塾：2.8万円〜（週3回）2,300円前後/1回

▼高校生
個別指導塾：2.3万円〜（週1回）5,750円前後/1回
集団指導塾：1.4万円〜（週1回）3,500円前後/1回

価格に大きな変動のない「個別指導塾」と比較すると、「集団指導塾」は学年が上がるにつれて授業1回あたりの費用が高くなっています。
とはいえ、月額料金は個別指導塾に比べてリーズナブル。講師1人の人件費を生徒全員で按分しているような形になるため、マンツーマンでの指導に比べると少ない費用負担で受講できるのが魅力です。

集団指導塾が向いている子どもの特徴

集団指導塾は個別指導塾に比べてリーズナブルですが、それだけの理由で受講を決めるのは危険です。性格や学習スタイルが合わない塾を選んでしまうと、その後満足な学習効果が得られません。

ではどのような子なら集団指導塾でも問題ないのでしょうか。特徴をいくつか挙げました。

すでに基礎ができている

集団指導塾の特徴は、一斉授業で効率よく応用知識・スキルを習得すること。講師は限られた時間でできるだけ多くのことを伝えたいので、時には初歩の説明を省略して先へと進むこともあります。そのため、最低限の知識を持っている状態で授業を受けることが望ましいです。
あらかじめ基礎を身につけており、なおかつ予習もできている状態で授業に臨んでいれば、短期間でグッと学力を向上させることが可能。その反対に、基礎知識がない状態だと授業についていくのも苦労する恐れがあります。

ライバルがいた方がモチベーションが上がる

集団指導塾の一斉授業は、学校のように周りに生徒がたくさんいる状態で行われます。学校との違いは「勉強熱心な生徒ばかりが集まっている」こと。授業中に行われる講師と生徒の質疑応答もスムーズで、「自分より優秀な子たちに囲まれている」という感覚を覚えることもあるかもしれません。子どもがそのような環境に身を置いた方がやる気が出るタイプなら、負けじと熱心に勉強に打ち込むことができるはずです。

難関校の受験を考えている

難関校の受験を考えている場合は集団指導塾で対策をした方がより効果的です。集団指導塾の授業は「基礎知識があること」を前提としてスピーディーに進むのが特徴。応用知識や問題演習の解説に多くの時間を割いてもらえるので、受験本番を迎える前に必要な対策をひと通り終えることができます。

費用を抑えるポイント

集団指導塾はポイントを抑えることでもっとリーズナブルに受講することができます。

キャンペーンを利用する

塾側が用意しているキャンペーンを利用することで料金がお得になることがあります。特に夏休みや冬休みなど長期休暇の直前期には入会金が0円になるキャンペーンを実施している塾が多いです。入会金は通常2万円ほどかかりますが、これが無料になるのは嬉しいですね。

受講する科目を絞る

料金体系は塾によって異なりますが、受講科目数によって受講料が変動することが一般的です。費用を抑えたい場合には「絶対塾で対策したい科目」と「自力で対策可能な科目」を仕分けし、前者のみ受講するようにしましょう。

自宅から近い塾にする

意外と見落としがちなのが、通塾にかかる交通費や塾滞在中の昼食・夕食代といった「隠れ費用」です。自宅から遠い塾だと電車やバスに乗らないといけないため、できるだけ自宅から歩いて行けるような場所に塾がないか探してみましょう。
地方に住んでいてそのような塾がないという場合は、インターネットを通じてビデオ通話形式で授業を行う「オンライン指導塾」もおすすめです。