中学受験の合否を左右すると言っても過言ではない「算数」。小学校で習う基礎的な内容をベースに、より高度な応用問題が出されるのが特徴です。ただでさえ苦手とする子が多い算数ですから、対策方法に困っているという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな中学受験算数の特徴を確認しながら、解き方や勉強方法について解説していきます。
中学受験算数の特徴
中学受験算数の大きな特徴は、「内容が高度である」ことです。「計算力」があれば対応できる小学校のテストと異なり「読解力」や「思考力」も求められるぶん、難解になる傾向があります。また、 「算数重視」 の風潮を受けて算数の配点を大きくする学校が増えていることから、受験成功のカギを握る教科として位置付けられているのも特徴のひとつ。まずは、中学受験の算数で出題される問題について詳しく見ていきましょう。
特殊な計算方法が必要になる場合がある
中学受験の算数では、問題文を読んで求められていることを理解し、数式を組み立て、正確に計算する力が必要になります。
また、そのほかにも 「特殊算」と呼ばれる難問が頻出。以下がその代表例です。
・ つるかめ算
元々は「鶴と亀の合計が50匹、足の数が合計156本のとき、鶴と亀がそれぞれ何匹ずついるか」を求める問題です。実際の試験では 「切手とはがき、それぞれの値段と合計購入金額からそれぞれの購入枚数を求める」 のような形式で出題されることが多いです。
・ 和差算
和差算は、2つの数の「和」と「差」だけが分かっているとき、それぞれの数を求める計算のことです。例えば 「○cmのロープを切ってA、B2本に分けるとき、AがBより□cmだけ長くなるためにはAとBをそれぞれ何cmにすれば良いか」 のように問われます。
・ 濃度算
食塩水の濃度を求める問題です。A、B、Cの3つの容器のうちAとBの濃度だけ判明している状態で、 「AとB」「AとC」「BとC」を混ぜ合わせたときのそれぞれの濃度をもとに「C」の濃度を算出します 。
・ ニュートン算
「ある量」の「増加」と「減少」が同時に起こる時、どれくらいの時間経過(分・時間・日)で「ある量」が0になるか を答える問題です。「毎日10円ずつおこづかいを貰う」と「毎日30円使う」を並行する場合、お金が何日目でなくなるか、のような形式で問われます。
これらは、問題文で「つるかめ算を使って解きましょう」と明示してあるわけではありません。それぞれの計算方法を理解した上で、「この場合どれを適用すべきか」を判断して解いていく必要があるのです。
得点差が開きやすい
単純に「問題が難しい」ことに加え、中学受験の算数には得点差が開きやすい理由がふたつあります。
ひとつめは、問題数が少なく1問あたりの配点が大きいためです。前述のとおり中学受験の算数は読解力や思考力を問う目的から、文章問題が中心。大問4〜5つにそれぞれ小問が3〜4つほどで合計20問ほどしかなく、例えば3つ間違えただけでも15〜20点のマイナスになってしまいます。
ふたつめは、正誤判定が厳格であるため。趣旨に沿った回答であれば点数をもらえる可能性のある国語などに比べると、算数の場合は「正解・不正解」がはっきりしています。例え惜しい回答だったとしても、最終的な数字が異なれば点を貰うことができません。
以上により生徒間で得点の差が開きやすく、これが総合得点に影響することから、算数の攻略が受験成功にとって欠かせないのです。
中学受験の算数はどう対策する?
難易度が高く、得点差が開きやすい算数はどのように対策すれば良いでしょうか。ここからは攻略に欠かせない3つのステップを解説します。
①基礎知識を確認し、足りない箇所を補う
まずは基礎知識をしっかりインプットしましょう。学校で習う基礎的な計算技法や用語の意味のみならず、先に紹介した「特殊算」についても、一通り計算方法や出題例を学習しておく必要があります。
ただし、最初から膨大な範囲全てを網羅しようとするのは無謀です。また、同様に内容を100%理解するのも困難でしょう。手元にある教科書やテキストを一通り読み込んだら、問題を解きながら知識の定着・漏れを確認する②のステップに進みます。
②問題集やテキストでアウトプットする
ある程度のインプットを終えたら、次に問題集や過去問に取り組みます。簡単な問題であれば解けるようになっているかもしれませんが、多くの場合、この時点では解けない問題の方が多くなるはず。しかし、それで大丈夫です。解けなかったのは「インプットできていなかった」あるいは「インプットが完全に定着していなかった」ことが原因なので、また①に戻って内容を確認します。
また、正解していたとしても「なんとなく解けた」というパターンは要注意です。別の角度から問われた場合には正答できない可能性もあるので、不正解の問題同様インプットから確認しましょう。
③計算スピードを向上させる
中学受験算数を解くための知識が揃い、解法をマスターしたら、次は計算スピードと精度の向上を狙います。限られた試験時間の中でできるだけ全ての問題を解くためには、計算スピードの向上は欠かせません。また、先にお伝えしたとおり、中学受験の算数は一問あたりの失点が大きく響きます。そのため、計算精度も合わせて向上させなければなりません。
これらを両立するためにも、日々時間と正答率にこだわって問題演習に取り組む必要があります。
算数に限らず「正しい勉強法」が大事
ここまでは「算数の対策」に向けて必要なステップについて解説してきました。ここからは、算数はもちろんほかの教科にも通ずる 「正しい勉強法」 について確認していきましょう。
やる気を維持する
よほど認知機能が発達していない限り、勉強した瞬間からすぐさま学力が上がるということはあり得ません。 「学習曲線(ラーニングカーブ)」 という概念によって説明されているように、勉強の成果は初めのうちは感じづらく、ある一点を超えた時に急激に発展するものです。つまり、継続が何よりも大切ということに繋がります。
そのためにも、やる気の維持は欠かせません。問題が解けないときには 「あなたならできる」と力になるような声をかけ、できたときにはきちんとその過程を承認することが大事 です。
自分のペースを大事にする
やる気の問題にも関わりますが、「自分のペースで学習する」ことが肝心です。無理にペースをあげて学習を続けていると、「分からない」が積み重なってやる気の低下を誘発します。不明点があるときは一度立ち止まり、理解の穴を埋めることに専念しましょう。
こまめに「できた」という達成感を積み重ねることがやる気の維持、ひいては勉強の継続に欠かせません。
分からないことは質問する
「分からない問題」を考え続けることはやめましょう。ある程度自分の頭で考えることは大切ですが、粘るとしても時間制限を設けておくことをおすすめします。
そもそも、「分からない」とは頭の中にその問題に対処するための知識・方法論がない状態がほとんど。例えるなら、空っぽの冷蔵庫を見つめてカレーを作る方法を考えるようなものです。
考えても分からない場合は、この問題に対処できる人に質問するようにしましょう。
目標を立てて計画的に進める
「自分のペースで進めることが大事」とは説明したものの、期日がある以上いつまでものんびりと進めるわけにはいきません。具体的な入試日程から逆算して、「いつまでに」「何を」「どのような状態に」するか目標設定しましょう。
また、目標は最終的なゴールから現在までの間に複数設けると良いです。目標が1年先のものだけだと「現在どの地点にいるか」が分かりにくいですが、例えば3ヵ月ごとに設定しておけば定期的に行動を振り返ることができます。
自力での対策が難しければ塾を頼ろう!
ここまで説明してきた「算数の対策」「正しい勉強法」ですが、「自力で全てを整えるのは難しい...」と感じる方がほとんどではないでしょうか。そんなときは塾に頼るのがおすすめです。
塾なら上記のようなサポートが得られる上、受験ごとに傾向を踏まえた的確なアドバイスを受けることができます。
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