家庭教師会社を探す際に、「どれくらいの頻度で利用するべきか?」について迷ってしまう親御さんは多いはず。学習効果は利用頻度によって大きく変わるので、指導回数・指導時間は安易に決めるべきではありません。
そこで今回は、家庭教師で成果を上げやすい利用頻度・平均時間の目安をまとめました。
家庭教師への依頼を検討している親御さんは、ぜひ最後までチェックしていきましょう。
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一般的な利用頻度・平均時間は?
小学生
家庭教師の利用頻度は、お子さんの年齢や目標によって異なります。
たとえば、単に成績の向上を目的としている小学生の場合、家庭教師の利用頻度は週1回60分、もしくは週1回90分が一般的。一方で、中学受験を目指している高学年のお子さんは、週に2回以上のレッスンを受けることもあります。
指導教科については、基本的には「全教科」を依頼するご家庭が多く見受けられます。ただし、高学年になると苦手教科が明確になるため、小学5~6年生の時期には教科数を絞るケースも珍しくありません。
中学生
中学生のお子さんの場合は、指導を受ける教科数によって家庭教師の利用頻度が異なります。
目安は「1教科につき週に2時間」であり、1回あたりの指導時間は60分、もしくは90分が一般的です。したがって、授業の頻度は1教科であれば週2回、2教科であれば週3~4回がひとつの基準になるでしょう。
指導教科については「英語と数学」「社会と理科」のように、1~2教科に絞るケースが多く見受けられます。
高校生
高校生の家庭教師の利用頻度は、お子さんによって大きく異なります。
目安は中学生と同じく「1教科につき週に2時間」となりますが、基本的には本人の学力や志望校に合わせたカリキュラムを組みます。勉強の進み具合によっては、テスト前や受験前に指導を増やすようなご家庭も見受けられます。
1回あたりの指導時間については、90分もしくは120分が一般的です。高校生のレベルになると、60分の授業では満足に学習できない可能性があるため、やや長めの指導時間を確保するケースが増えてきます。
効果的な利用頻度はどのくらい?
ここまでは、家庭教師の一般的な利用頻度をご紹介してきました。では、より高い学習効果を得るには、どれくらいの指導時間を確保するべきなのでしょうか?
依頼する教科数にもよりますが、仮に2教科の指導を受けると考えた場合、理想的な頻度は週2回(1回につき2時間)と言われています。つまり、最低でも「1教科につき週に2時間」は確保しなければなりません。
やや長いと感じるかもしれませんが、高い学習効果を実現するにはある程度のまとまった学習時間が必要です。「最初は少ない時間から…」「徐々に増やしていきたい」のように考えると、短期間で成績を上げることは難しくなるので注意しておきましょう。
また、ここからさらに学習の効率を高めるには、以下の2つのポイントも意識する必要があります。
- 授業を連日受けるのではなく、月曜日と木曜日のように間隔をあける
- 指導時間を半分にわけて、1日で2教科分の授業を受ける
たとえば、月曜日に英語を2時間、火曜日に数学を2時間学習するケースを考えてみましょう。日頃から予習・復習をする癖がついているお子さんは、このペースでもスムーズに成績を伸ばせるかもしれません。その一方で、勉強が不得意なお子さんの場合は、1週間の間隔があくと学習内容を忘れてしまう恐れがあります。
これでは成績を伸ばすことが難しいので、親御さんは上記のポイントを意識してスケジュールを立ててあげましょう。
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お子さんに最適な利用頻度の考え方
家庭教師の利用頻度には目安があるものの、それぞれのお子さんによって最適な利用頻度は異なります。そこで以下では、親御さんが押さえておきたい「利用頻度の考え方」をまとめました。
指導時間で悩んでいるご家庭は、ぜひ参考にしながらスケジュールを考えていきましょう。
目的で決める
家庭教師の利用頻度を考える際には、「最終的な目的」を意識することが大切。たとえば、直近のテストの成績を上げたいケースと、高校受験を見据えているケースとでは、適した利用頻度が異なります。
仮にテストや英検受験など、短期的な成績向上を目的としている場合には、間隔をあけずに学習をする方法がおすすめです。1週間に2~3日程度のスケジュールを確保したり、授業1回あたりの時間を90~120分に設定したりなど、お子さんがまとめて学習できるようなプランを考えてみましょう。
一方で、数年後の受験対策や、お子さんのペースに合わせた苦手教科の対策などを目的としている場合は、無理にスケジュールを詰め込む必要はありません。これらのケースに該当する親御さんは、週1回90分や週2回60分のように、お子さんの負担にならないペースで依頼することをおすすめします。
ちなみに家庭教師の指導時間は、途中で変更することが可能です。そのため、短期的・長期的の2つの目標がある場合には、お子さんの意見も伺いながら柔軟にスケジュールを調整しましょう。
お子さんの集中できる時間帯で決める
家庭教師会社が提供するコースには、1回の授業につき「60分・90分・120分」の3パターンがあります。あまりにも指導時間が長すぎると、お子さんの集中力やモチベーションが低下してしまうので、指導時間の長さは”お子さんが集中できる範囲”におさめる必要があります。
では、具体的にどのように指導時間を決めるべきなのか、以下で決め方のコツやポイントをご紹介していきましょう。
60分の場合
家庭教師のコースの中でも60分指導は最も短いため、勉強の苦手なお子さんにおすすめです。「いきなり90分や120分はちょっと…」と不安を感じている親御さんは、まずは気軽に始めやすい60分のコースから検討してみましょう。
60分指導と聞くと「少し短いのでは?」と感じるかもしれませんが、ポイントや教科を絞った内容であれば、60分でも十分に事足ります。たとえば、1教科に絞って集中的に対策をする場合や、小学校低学年のお子さんが指導を受けるケースでは、それほど長い指導時間は必要ありません。
ただし、60分間では1教科が限界となるので、1日に複数の教科を学習させたい親御さんは注意しておきましょう。
90分の場合
標準的な90分のコースは、バランス良く学習したいお子さんにおすすめです。指導時間が30分延びるだけで学習方法の幅はぐっと広がるため、60分のコースから始めたお子さんに関しても、慣れてきた頃には90分指導への延長を検討してみましょう。
指導時間が90分になると、「45分+45分」で2教科を教えてもらうことが可能になります。苦手教科に絞って学習したいのであれば、もちろん1教科を集中的に学習しても構いません。
また、大学の授業の長さ(1コマ90分)に慣れておきたい中高生にも、90分のコースはぴったりな選択肢です。
120分の場合
120分指導になると学習の幅はさらに広がりますが、そのぶん集中力が途切れやすくなります。そのため、120分は短期集中的に学習をしたい場合や、90分指導に慣れてきたお子さんに適したコースと言えます。
ちなみに120分指導の場合は、「60分+休憩+60分」にわけて指導が行われるケースが一般的です。十分な学習時間を確保できるため、2~3教科の学習を進めたり、テスト直前の対策に取り組んだりなど、目的に合わせてさまざまなカリキュラムを組めます。
また、演習問題をこなしながら着実に実力をつけられるコースなので、特に難関校を目指しているご家庭はぜひ検討してみましょう。
家庭教師で対策する教科を限定する
家庭教師を利用する際に、できれば「全教科を教えてもらいたい」と感じている親御さんは多いはず。しかし、お子さんの成績を効率的に向上させたいのであれば、対策する教科を限定することが重要です。
たとえば、1週間に90分の指導を2回受けるケースを考えてみましょう。2教科の指導を受ける場合、各教科の学習時間は1週間あたり90分となります。では、ここから教科数を増やすと、1週間あたりの学習時間にはどのような変化が生じるでしょうか。
指導を受ける教科数(1週間) | 1教科あたりの学習時間 |
---|---|
3教科 | 60分 |
4教科 | 45分 |
5教科 | 36分 |
上記を見てわかる通り、指導を受ける教科数が増えるほど、各教科の学習時間は減ってしまいます。1教科あたりの学習時間が60分を切るようでは、満足に勉強を進めることはできません。
そのため、家庭教師で対策する教科は苦手なものに絞り、多くても2~3教科にとどめることをおすすめします。
お子さんに最適な学習の進め方を見つけましょう
今回ご紹介したように、お子さんの学習効率を高めるには、最適な頻度で家庭教師を利用することが必要です。そのため、まずは学習の目的や現状を再確認し、お子さんの意志も伺いながら最適な学習の進め方を見つけていきましょう。
家庭教師の最適な利用頻度がなかなか分からない場合には、「無料の体験授業」を受ける方法がおすすめです。また、利用する家庭教師会社がある程度固まっているのであれば、指導経験の長いプロに問い合わせて、直接相談する方法も考えられます。
ただし、家庭教師会社によってコースの時間やアピールポイントは異なるので、より理想的な学習環境を整えたい親御さんは、資料を請求するところから始めてみましょう。
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